ZIG ZAG WALK

おもしろきことは,よきことなり。

延岡妄想日記

【延岡妄想日記】春霞の先に

そこにあるはずの志賀島が,なかった。 今宿インターから都市高速環状線外回りに入る。 流れる車の列は橋桁の奥に吸い込まれるように百道浜に向かって下っていき,またすぐに登り始める。 右手には福岡タワーが空に突き出るようそびえ立つ。 左手には海原の…

【延岡妄想日記】宮崎日向夏ラガー

「こっちこっち」 振り返ると懐かしい顔があった。 「久しぶり。元気してん?」 「うん。ぼちぼちね。俺たち二人で終わり?」 「いや,まだやけど,もうはじまるっぽいで」 当たりを見回す。 知っている顔の方が少なかった。 「天気も良くて,よかったなあ」…

【延岡妄想日記】スタウト

とくとくとグラスに注ぎこむ液体を眺める。ビールと聞いて思い浮かべる色としては似つかわしくないけれど,それ相応の色をしていた。 ひとくち飲みこんでみると,燻られた香ばしい香り。 月のダークラガーも同じような味わいだが,ラガーに比べずっしり・ね…

【延岡妄想日記】万感〜熊本YELL〜

これまで,飲んだ時に広がるインスピレーションをありのままに書いてきたのだけれど,これは違った。 書けないのか。 いや,違う。 書きたくないのか。 それも,違う。 書く必要がない。 「万感」 熊本を通るたび,復興の道のりは遠いと感じてしまう。 そこ…

【延岡妄想日記】月のダークラガー

「ポツカリ月が出ましたら、 舟を浮べて出掛けませう。 波はヒタヒタ打つでせう、 風も少しはあるでせう。 」 リズミカルなフレーズに情景が次から次へと浮かんでくる,中原中也の「湖上」である。 「君を見つけたんだ ストロボライトの中 現れ 消える 一瞬…

【延岡妄想日記】太陽のラガー

はじめて名前を聞いた時は,灼熱の暑さを想像していたんだ。 確か,8月だったか。 僕は1人小高い丘陵を登っていたんだ。 見下ろすと,深々と遠く青々とした海が広がり, 見上げると,淡く吸い込まれてしまいそうな青々とした空が広がっていたんだ。 ふもと…

【延岡妄想日記】森閑のペールエール

空を見上げる。 緑の直線が一転に収束する方に,うっすらと明かりが見える。 空気はしっとりと冷たい。が,寒くなくどちらかといえば爽やかで新鮮だ。 木立の香りが立ち込める薄暗い木々の細い間を,一歩一歩進む。 ミシミシと鳴る碧色に溶け込みそうな枯葉…

【延岡妄想日記】花のホワイトヴァイス

L’Arc~en~Ciel の「flower」を思い出した。 穏やかな昼下がり。 まだ眠い。 白い壁に空いた窓枠。 流れる風にカーテンがゆらゆらとゆれていて,ときおり外の暖かさを受け入れてくれる。 一緒に流れ込んでくるのは,ほのかに匂う優しい香り。 湧いてくるのは…