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おもしろきことは,よきことなり。

実践行動分析学「あと5分」(4/7)

子どもが遊びを継続するために繰り返す「あと5分」をやめさせるにはどうしたらよいか。

行動分析学において行動を減らしたり増やしたりするための解決策を「介入」というが,介入として有効でありそうなのは「消去」である。「消去」は「行動を強化(頻度を高める)する出来事や条件と,行動の間の随伴性がなくなることで行動が減少すること」をいう。

例えば,顔を洗うために洗面所の電気をつける。これを行動分析学で考えると

【直前】  → 【行動】    → 【直後】

明るさなし → スイッチを押す → 明るさあり

 

暗いからスイッチを押すのではなく,スイッチを押せば明るくなるのでスイッチを押す。これが,電球の寿命が来ると

【直前】  → 【行動】    → 【直後】

明るさなし → スイッチを押す → 明るさなし

 

スイッチを押してもつくはずの電球がつかない。最初のうちは何度もスイッチを押すが,スイッチを押しても電球がつかないことがわかると,その後「スイッチを押す行動」はなくなる。つまり,行動と直後の結果の随伴性がなくなったことになる。(=「消去」)。

 

したがって,この「消去」を人為的に起こせばよい。

当てはめて考えると

【直前】 → 【行動】      → 【直後】

遊びあり → 「あと5分」と言う → 遊びなし

 

ちなみに,「あと5分」と言わない場合は

【直前】 → 【行動】     → 【直後】

遊びあり → (何も言わない) → 遊びなし

 

つまり,「あと5分」と言おうが言うまいが,遊びがなくなれば,行動と直後の結果の随伴性がなくなり,「あと5分」という行動がなくなるはずである。

無理やりでも歯磨きを実行してしまえば,やがて「あと5分」はなくなることになる。思えば,「あと5分」と言ったときに,望み通り5分待ったり埒があかず歯磨きを実行したりと,きれいに「消去」できなかったのかもしれない。

しかし,本来「あと5分」と言う行為は,歯磨きの直前に出現しなければ特に問題はない。さらに言えば,時間があれば「あと5分」待っていてもよい。加えて,何を言おうが歯磨きを無理やりさせる行為を続けることで,「親に何を言っても無駄だ」という考えを植え付けるのではないかとも思ってしまった(本当にそうなるかは不明)。